CPUクーラー阿修羅を虎徹 Mark II Rev.Bに取替え
目次
阿修羅のスペック
私が現在所有しているCPUクーラーは阿修羅です。7年前は最新型だったIntel Core i7 6700KのSkylake世代(LGA1151)に取り付けていて、今でも現役で動いてくれています。スペック的には140mのファンを搭載していて大き目なため、高負荷な処理をしていても静かに十分な冷却性能を発揮してくれています。
阿修羅のスペック
型番 | SCASR-1000 |
対応CPU | intelソケット 775 / 1150 / 1151 / 1155 / 1156 / 1366 / 2011 AMDソケット AM2 / AM2+ / AM3 / AM3+ / FM1 / FM2 別売りプレートを使用することでAM4に取り付けできます。 |
サイズ | 145×65×高さ161mm(ヒートシンクのみ) |
ファン | 「隼140」のPWMモデル |
ファンサイズ | 140×140×厚さ25mm(搭載ファン) |
ファン回転数 | 500±300rpm ~ 1300rpm±10% |
ノイズ | 13.0 ~ 30.7dBA |
風量 | 37.37 ~ 97.18CFM |
重量 | 750 g |
ただ残念なことに、その大きさから利用できるPCケースが限られてしまいます。私は大き目のケースを選んだつもりでしたが結果的に失敗でした。クーラーもCPUみたいにサイズの規格とかないので、収まるかどうか分かり辛いですよね。ケースもクーラーも買い替えるのが悔しかったので、7年間ずっとサイドを開放したまま使ってました。エアフローとかぐちゃぐちゃなので、せっかくの阿修羅のスペックを活かしきれてませんが、それでも十分冷える怪物クーラーに助けられていました。
Windows 11のリリースを機に、インストールスペック要件を満たしていないSkylake世代のCPUの買い替えを見据え、まずは不格好なCPUクーラーの取替を決意しました。昨今は半導体不足の影響で価格が高騰しているため、CPUの購入は時期が悪いので追々購入予定。(常に「今は時期が悪い」って言われてる気がする……)
虎徹 Mark II Rev.Bのスペック
CPUクーラーは虎徹 Mark II Rev.Bを選択しました。肝心のサイズは高さが154mと阿修羅から-7mのため、十分ケースに収まります。前作の虎徹 MarkⅡをリファインしてスペックアップしたモデルで、サイズはほぼ変わらず最新のIntel 12世代のソケット(LGA1700)に対応してます。下位互換やAMDにも対応しており、幅広いCPUに取り付け可能なのも嬉しいポイント。また、最大の変化はファンが維新され、より回転数が高く風量が大幅にアップしているところだと思います。その影響で若干ノイズの最大値が高くなっていますが、4.3dBAの増加はまぁ誤差の範囲でしょう。
虎徹新旧スペック比較
型番 | SCKTT-2100(虎徹 Mark II Rev.B) | SCKTT-2000(虎徹 Mark II) |
対応CPU | Intel 1150 / 1151 / 1155 / 1156 / 1200 / 1700 / 2011 / 2011(V3) / 2066 AMD AM2(+) / AM3(+) / AM4 / FM1 / FM2(+) | Intel LGA 775 / 1150 / 1151 / 1155 / 1156 / 1200 / 1366 / 2011 / 2011(V3) AMD Socket AM2+ / AM3+ / FM1 / FM2+ / AM4 |
サイズ | 136(W) × 154(H) × 84(D) mm(奥行き:ファン含む、幅:ファンクリップの突起含む) | 130(W) x 154(H) x 83(D) mm (付属ファン含む) |
ファン | 新型120mm PWMファン 「KAZE FLEX II 120」 | 120mm PWMファン 「KAZE FLEX」 |
ファンサイズ | 120×120×厚さ26mm(搭載ファン) | 120 x 120 x 厚さ27 mm (搭載ファン) |
ファン回転数 | 300(±200 rpm)~ 1500 rpm(±10 %) | 300 (±200) rpm ~ 1200 rpm (±10 %) |
ノイズ | 4.0 ~ 28.6 dBA | 4.0 ~ 24.9 dBA |
風量 | 16.90 ~ 67.62 CFM | 16.6 ~ 51.17 CFM |
重量 | 635 g | 645g |
すでに旧モデルは在庫枯渇で値上がり気味なので、今から買う人はMark II Rev.B一択ですが、虎徹 Mark IIを既に使っている人が買い替えるレベルではない印象ですね。順当に改良されているので、定番の虎徹シリーズは健在と言ったところではないでしょうか。
CPUクーラー取替
まずは今付いている阿修羅の取り外しを行います。ファンやらGPUやらを外して作業スペースを確保します。改めて見ても存在感がある大きさですよね。初めて自作PCを組み上げたときは、その大きさに驚愕したのを覚えています。
阿修羅を外して古いグリスを拭うと、懐かしいCore i7 6700Kの顔が現れました。四隅のネジが阿修羅の土台です。ドライバは必要ですがらマザーボードの全面から全て取り外し可能です。
途中写真を撮り忘れましたが、虎徹の場合は対応するソケットごとに土台の種類が分かれており、LGA1151の場合はマザーボードの裏からも金具の取り付けが必要だったので、少し手間を感じたものの難易度は対して変わりません。一方で、ネジは全て手で締められる構造になっていました。(もちろんドライバで締めることもできます。)いつか全部のパーツがドライバ不要になったらいいですよね。
虎徹を取り付け終わった状態がこちら。きちんとPCケースに収まってくれています。見た目の印象としては天板の色が黒から銀色に変わっただけで、阿修羅と取替えたことがぱっと見は分かりません。
取替え後のCPU温度
取替え前後のCPU温度は以下の通りです。
阿修羅のアイドル時
阿修羅でのCPU温度は概ね30度前後でした。何も作業せずとも±2度くらいの変動が時折ありました。
続いて、虎徹 Mark II Rev.Bの場合は下記の通り。
虎徹 Mark II Rev.Bのアイドル時
虎徹の場合は、阿修羅の時の様な±2度の揺らぎがほぼなく、一貫して25度という結果でした。阿修羅よりも5度低くて驚きです。
まとめ
スペックは阿修羅の方が高いので、恐らくはグリスが7年という年月により経年劣化していたことと、PCケースのサイドを開放していたという環境の違いが今回の要因だと思われます。
つまり、この程度のスペック差だと環境要因の方が強く、グリスは定期的に変えた方がよく、エアフローを侮るなかれということかと。
何はともあれ、無事に取替え&PCケース収納ができました。
MSI PRO B660-A DDR4 + i5-12600KFに
SCMK-1700B(サイズのLGA1700用マウントキット) + 阿修羅
で動かしていますが、
アイドル時はケースファンのフローだけ(CPUFAN 0rpm)で
CPU温度、ソケット温度ともに30℃くらい
CINEBANCH r23を10分回して70℃ CPUFAN 1,000rpmでした。
ケースが許せば阿修羅はまだまだ使えます。
ちなみに私のケースはCooler Master HAF XBです。